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高性能顕微鏡の成果挙がる

posted Dec 19, 2013, 12:09 AM by iwasaki@parc.osaka-u.ac.jp   [ updated Dec 19, 2013, 6:12 PM ]
最近フォトニクスセンターより、本センターで開発している高性能顕微鏡の高い能力を実証する成果が発表されました。それらは、高い3次元観察能力の実証、金ナノ粒子を用いた高い分解能観察のメカニズムの解明や、ラマン顕微鏡による細胞内分子状態観察の成功です。
一つは、フォトニクスセンターで発明したSAX顕微鏡(saturated excitation  microscopy)が厚みのある生体試料の深さ方向の分解能も向上することが示されました (図左上)。SAX顕微鏡は、試料の染色蛍光分子の励起状態の飽和が、光学的に非線形(入射光強度の2乗、3乗などに比例)に生じ、光の強度分布に比べて狭い領域で起こることを利用して試料を高分解能で観察する顕微鏡です。今回の実験では、3次元的に培養した細胞のアクチンフィラメントの3次元的な高空間分解能観察に成功しました。生体は本来3次元的で、2次元試料に比べ散乱光が多く、光学的に高解像観察することは困難ですが、今回の成果により、SAX顕微鏡が生物医学分野で活躍することが期待されます。
2番目は、金ナノ粒子(80nm)のプラズモンの非線形効果が単一ナノ粒子について観察され、点拡がり関数(点光源に対する応答を表し、解像されない被写体で現れる像の中のぼやっとした部分。Point spread function、PSF)が非線形効果で波長の5分の1(より狭い縁の構造では13分の1)にまで狭められることを明らかにし、高分解能像を得ることが出来ることを示しました(図右)。
3番目は、ラマン顕微鏡による細胞内分子状態観察で、FCCP分子のプロトン化した状態としていない状態を、生きた培養細胞内で識別して観察することに成功しました(図右下)。FCCPは細胞の活動を制御する小分子(生体膜を通してプロトンを輸送)で、このような状態の異なる小分子を細胞内で識別したのははじめてのことです。

より詳しくは、Researchをご覧ください。

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